こんにちは!マーケティング本部の早津です。この夏より、ビッグデータ分析を行うための米国Actian社のデータベース、『Matrix』のマーケティング担当となったIT初心者による気まぐれ記事となります。ぜひお付き合いください!
「9月からActian担当よろしくなー」という上司の一言から、いきなりビッグデータ分析向けデータベース製品のマーケティング担当となった私。まずは製品のお勉強!ということで、『Matrix』の歴史について調べていたら・・・
『Matrix』を作ったのは、なんと! あのIBM社の『Netezza』を作った人でもあるらしい。今回はそのあたりについて詳しく書いていきたいと思います。
ビッグデータ分析のデータベース Netezza と Matrix は兄弟?! そして、Amazon Redshiftも???
『Matrix』と『Netezza』の開発者はアメリカ人のBarry Zane (バリー・ゼイン) 氏。アメリカトップクラスのカーネギーメロン大学を卒業後、Prime Computer社へ入社。1983年にApplix社に移り、CTOに就任、13年間在籍しました。(その後Applix社は2007年にCognos社により買収。)
(Barry Zane氏。写真からもシリアルアントレプレナーらしい、スマートな雰囲気が伝わってきます。)
その後、2000年にNetezza社を立ち上げ、PostgeSQLをベースに開発したデータベースアプライアンス製品である『Netezza』を開発しました。『Netezza』は、「エンタープライズ向けDWHアプライアンスとは」を再考して開発され、革新的なアーキテクチャ、サーバー、データベース、ストレージをひとつのマシンに統合することで、大量データの分析を可能にしました。
Barry Zane氏が持っている特許を調べてみると、Netezza関連のテクノロジーと思われるものが見つかりました!(私には、あまり理解できませんが、すごい人なんだということは・・・)
- Limiting scans of loosely orders and/or grouped relations using nealy oedered maps
- Disk mirror architecture for database appliance with locally balanced regeneration
- Optimized SQL code generation
- SQL code generation for heterogeneous environment
- Performing sequence analysis as a relational join
- Performing sequence analysis as a multipart plan storing intermediate results as a relation
- Optimized database appliance
- Network interface for distributed intelligence database system
(Patents JUSTIAより抜粋)
その後、『Netezza』では出来なかった「カラム型かつ、コモディティハードウェアで動作するスケールアウト型のデータベース」を作るため、ParAccel社を立ち上げ、『ParAccel MPP』というデータベースを作りました。(この記事によると、『ParAccel MPP』は『Amazon Redshift』の元となったデータベースとのことです。すごい!) そしてBarry Zane氏、現在はSparql Cityという会社を立ち上げ、Hadoopをベースにしたスケーラブルかつコモディティハードウェアで動作するグラフ分析エンジンを開発しているようです。
Barry Zane氏略歴(Crunchbaseより抜粋)
- 1978 Carnegie Mellon University 卒業, Prime Computer 入社 (Section Maneger)
- 1983 Applix 入社 (2007 Cognos社により買収)
- 1991 Applix CTO 就任
- 2000 Netezza 立ち上げ (VP Architecture & Technology) (2010 IBM社により買収)
- 2005 ParAccel 立ち上げ (CTO) (2013 Actian社により買収)
- 2013 Sparql City 立ち上げ (CEO)
私が担当している『Matrix』には、DWH界隈を賑わせている『Netezza』や『Amazon Redshift』のような兄弟のような存在がいたんですね。私が担当している製品ってすごい人によって作られているんですね。。
おわりに。
このBarry Zane氏、現在はカリフォルニア州のサンディエゴに住んでいるようです。(実は私、サンディエゴに約1年留学していて、さらなる共通点を見つけて勝手に感動!) 年明けにでも突撃訪問して直接インタビューしてこようかな、なんて企んでいる早津でした。
[参考URL]
- Serial Entrepreneur Barry Zane Raises $10M for SPARQL City, Helping Data Scientists & Analysts Manipulate Big Data
- SPARQL City and Benchmarks
- San Diego’s ParAccel, Which Sprang From Netezza, Prepares for Next Database War